以前ブログでも報告していた、「壁紙」を芯紙または、段ボールにラミネートした素材を、実現する為に、知人の紹介で、貼り箱屋さんへお邪魔して、色々お話を聞くことが出来た。
貼り箱屋さんは、和菓子などの高級な箱を手作業で1品づつ仕上げるのが、日常の仕事だ。簡単な裁断機と、糊付け機があるだけで、後は、熟練した手作業の世界だった。
これまで、薄い段ボールに壁紙を貼ってもらいたくて、幾つか会社をあたっていたけど、なかなか良い返事が得られなかったが、こちらの貼り箱屋さんでは、一発でOKの返事を貰えた。
実はこれまであたっていた業者さんは、自動化の進んだ加工メーカーなので、専用の機械にセットできるかどうか、、、が、ポイントになったけど、貼り箱屋さんは、手作業なので、融通が利く、というのがポイントだったのだ。
新素材というのは、なにも最先端の研究成果で得られるものばかりではない。
段ボールに、壁紙を張り付ける、というだけで、従来に無い様々な特徴のある素材が出来上がるのだ。
(仮称)壁紙ボードの特徴を列記しておくと、、、、
水や湿気に強く、水拭きができる。(段ボールは不可)
折り曲げ加工が簡単で、接着が容易。
軽くて丈夫。
微小なエンボスで表面の手触りが良く、かつ耐磨耗性が高い。
従来の、段ボール同様、各種の加工が可能。
トータルコストが安価。
小ロットで多品種の表面素材を揃えることができる。
シート状態で在庫できる為、保管スペースが少なくてすむ。
再生紙利用率が非常に高く、環境負荷が少ない。
性状的に、現存する一番近い素材は、ファイバー紙という、厚紙に樹脂を含浸させた素材(一般にはあまり見かけない)だが、加工が困難で、色合いが限られ、コストが高い。(もっとも、強度は、非常に高いが、、)
ようやくたどり着いた「壁紙ボード」という素材は、シェルポケースだけでなく、今後様々なグッズを作る時の、強い味方になってくれるに違いない。